• ボラティリティにもかかわらずストラテジーのバランスシートは差し迫ったストレスには直面していないが、圧力を受ける主なポイントは約18ヶ月後、つまり同社の転換社債の最初のプットオプションが行使可能になる時点だ。
  • 優先株のパフォーマンスにはばらつきがあり、STRFとSTRCのシリーズは発行価格を上回って取引されている一方で、STRKとSTRDは発行価格を大幅に下回っている。
  • ビットコイン市場に引き続き圧力がかかった場合、経営陣には複数の選択肢が残されているが、いずれの選択肢を行使しても将来の資金調達活動の妨げとなる可能性が高い。

ビットコイン(BTC)価格が暴落し、ストラテジー(Strategy)の普通株式が昨年の最高値から約70%下落する中、ストラテジーに対して清算を求める外部からの声が強まっており、一部では同社の債務履行を継続する能力に疑問が投げかけられている。

2025年を通じて、ストラテジーはビットコイン購入の主な資金調達手段として永久優先株に依存してきた。一方で、優先株配当債務をまかなうために主としてアット・ザ・マーケット(ATM)普通株の発行を活用してきた。

エグゼクティブ・チェアマンのマイケル・セイラー(Michael Saylor)氏の指揮の下、同社は2025年に4つのアメリカ上場優先株シリーズを発行した。ストライク(STRK)には8%の固定配当が支払われ、1株当たり1000ドル(約15万5000円、1ドル155円換算)で普通株式に転換可能だ。ストライフ(STRF)は10%の固定非累積配当で、優先株の中で最も優先順位が高い。ストライド(STRD)も10%の配当を支払うが、これは累積配当であり、優先株の中での優先順位は低い。最新のシリーズであるストレッチ(STRC)は8月に1株当たり90ドル(約1万4000円)、10.5%の固定累積配当で発行され、現在は募集価格をわずかに上回る水準で取引されている。

11月21日時点で、STRKは約73ドル(約1万1000円)で取引されており、現在の利回りは11.1%。発行以来約10%下落している。STRDは最もパフォーマンスが低く、約66ドル(約1万円)まで下落し、利回りは15.2%でトータルリターンは22%の損失となっている。STRFは発行価格を上回っている唯一のシリーズであり、約94ドル(約1万5000円)で取引されている。約11%の利益を上げており、優先順位の高さを反映している。

損益分岐点まで戻る

ここ数週間のビットコイン急落により、市場参加者は約7万4400ドル(約1153万円)の水準に注目している。これは、ストラテジーが5年以上の蓄積期間を経てビットコイン保有で実際に損失を出すことになる水準だ。

確かにそれは議論のポイントとしては重要な水準だが、ビットコイン価格が7万4400ドルを下回ったからといって、同社がマージンコールに直面したり、保有ビットコインの一部を売らざるをえない状況に追い込まれたりするわけではない。

最も近い構造的な圧力ポイントは2年近く後の2027年9月15日だ。この日、転換シニア社債のうち0.625%、金額にして10億ドル(約1550億円)の保有者は、最初のプットオプションを行使できるようになる。

この社債は、ストラテジー社の普通株式(MSTR)が130.85ドルで取引されていたときに価格設定され、転換価格は183.19ドルになっている。現在の株価は約168ドルであるため、保有者が転換を選択する可能性は低く、現金による償還を求めるだろう。従って、2027年までに株価が大幅に上昇しない限り、ストラテジーは資金調達または資産清算を余儀なくされる可能性がある。

複数の選択肢が残っている

たとえストラテジー普通株式のビットコイン保有に対する株価評価プレミアム(mNAV)がさらに低下し、場合によってはディスカウントにまで落ち込んだとしても、ストラテジーは年間の優先配当金の支払いを賄うための明確な道筋を依然として確保している。

同社は、ATM募集を通じた普通株式の発行を継続したり、保有するビットコイントレジャリー(財務)のうち少量を売却したり、新規発行された株式による現物配当を行ったりすることも可能だ。

とはいえ、万事うまくいっているという話ではない。優先配当が直ちにリスクにさらされているわけではないが、上記のいずれかの選択肢を行使すれば、ストラテジーに対する投資家の信頼は一段と損なわれることは確実だ。さらに、ビットコイン買い増しのための追加の資金調達の取り組みは、少なくとも一時的には終了する可能性が高い。

|翻訳・編集:林理南
|画像:マイケル・セイラー氏(Danny Nelson, modified by CoinDesk)
|翻訳:ビットコインの急落でストラテジー社の保有資産は損益分岐点近くに達したが、重要な試練は18か月先にある

PR

おすすめの国内暗号資産取引所3選

取引所名 特徴

コインチェック
500円の少額投資から試せる!】
国内の暗号資産アプリダウンロード数.No1
銘柄数も最大級 、手数料も安い
▷無料で口座開設する◁

ビットバンク
【たくさんの銘柄で取引する人向け】
◆40種類以上の銘柄を用意
◆1万円以上の入金で現金1,000円獲得
▷無料で口座開設する◁

ビットフライヤー
初心者にもおすすめ】
◆国内最大級の取引量
◆トップレベルのセキュリティ意識を持つ
▷無料で口座開設する◁